2009年7月3日
サイエンス・コメディアン
ちょっと前になりますが、世界天文年2009のグローバルサイトに、サイエンス・コメディアンがTIME.comのサイトで天文年について語る動画がリリースされたというニュースが出ていました。
この動画です。
出演はBrian Malow。サイトには"EARTH'S PREMIER SCIENCE COMEDIAN"とあります。テレビ番組や博物館などでの科学ショーで活躍しているようです。今回の動画では、世界天文年の取り組みについて触れています。今年は3基の宇宙望遠鏡(ケプラー、ハーシェル、プランク)が打ち上げられ、さらに先日ハッブル宇宙望遠鏡の改修も行われたので、ガリレオが初めて望遠鏡で宇宙をのぞいた1609年以来最もエキサイティングな年になるんじゃないか、と言っています。天文年についても、「天文学は天文学者だけのものじゃないんだから、近くの天文台に行ったりガリレオ望遠鏡をゲットしたりして星空を楽しもう!とも言っています。TIMEのような大きなところでこういう動画が流れるのは、宣伝効果は高いでしょうね。
日本でも、サイエンスコメディアン的な人にお会いしたことがあります。2004年に京都で開かれた科学教育ボランティア研究大会(科ボ研)に参加した時、『全日本科学漫才研究会』の皆さんにお会いしたのです。科ボ研はいつも関西での開催ということで、いわゆる「関西のノリ」全開な人たちもたくさんいらっしゃって圧倒されながらも「いやーそういう方向もあるよね」と思ったものです。Brian Malow氏のショーもいつか見てみたいものです。
投稿者 平松正顕 : 22:34
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2009年7月1日
日食も月もいいけど星もね。
7月になりました。星形成関連論文の要旨集"Star Formation Newsletter"6月分も届きました。毎月送られてくるこのニュースレター、一か月に出た星形成分野(観測、理論とも)の論文の要旨が列挙されていて、今回の場合は50本くらいの論文と研究会の案内、ポスドクポジションの募集案内が載ってます。興味のある論文をピックアップするのに重宝します。今回読んでおこうと思った論文はそのうち6本、今月は多いです。「毎晩星を見てる」という一般的イメージとは全く逆の、パソコンのモニタばかり見ている天文学者の研究生活はこのようにして過ぎていきます。
科学関連の記事も多く、RSSリーダに登録して読ませていただいているブログ『若だんなの新宿通信』で『日食もいいけど観月もね』というエントリが上がっていました。asahi.comのトラベルコーナーに載ってる内澤旬子さんの『観月の楽しみ』というコラムの紹介でした。確かに月なら明るい都会の夜でも(きちんと月の出てる時間を選べば)どこでも簡単に楽しむことができます。
晴れてれば時間すら選ばなくていいよ、ということで、我ら天プラが内田さんと同じくasahi.comのトラベルコーナーに持っている連載『星空月報 supported by tenpla』もここでご案内しておきます。4月の連載開始時にはこのブログでもお知らせしましたが、順調に7月までやってきました。このコラムのキーコンセプトは、「天文学に一歩踏み込んだ宇宙の見方を提案してみる」というものです。もちろん星は単に見ているだけできれいだし、望遠鏡で惑星なんか見たら鳥肌が立つほど美しいこともあってそれはそれでいいんですが、少しだけ天文学的な見方をするとまた違う視点から宇宙が楽しめますよ、というのを案内しています。「星々の明るさが違うのは何でだろ?」「星が集まったところとあんまりない所があるのはなぜ?」みたいな、とても基本的(だけどなかなか見過ごしがち)なことを踏み台にして、"これを読むと少しだけ宇宙の見方が変わる"というような文章を目指しています。最初に書いたように天文学者は星空をあまり見ないので星座とか知らない場合がほとんどですが、宇宙の奥深さについては日々実感してるんじゃないかなと思います。僕や僕の周辺では、その奥深さに触れてからもう一度星空を見ると一層楽しい、という考えがあって、この連載はそれを反映したものと言えます。まだまだ駆け出しなので文章に稚拙な個所があるかもしれませんが、多くの方に楽しんでいただければと思います。もしコメントなどありましたら、このブログでもメールでも天プラウェブサイトの掲示板でもどこでもいいので、お寄せください。よろしくお願いします。
投稿者 平松正顕 : 21:34
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2009年6月29日
世界最先端研究支援強化プログラム
4月にもこのブログのastroeconomics: 90億円でできることで取り上げた、5年90億円を30人の研究者に配分するという『世界最先端研究支援強化プログラム』、関連するキーワード検索でこのブログにいらっしゃる方も一定数いらっしゃって、ほとんど研究業界関連の方なのだとは思いますがそれなりに注目を集めているようです。
この制度について、読売新聞が最先端研究強化、2700億円配分先公募へという記事を出していました。今週中にも公募が開始だそうです。ちょっと気になったのは1件当たり30〜150億円と金額の幅が上にも下にも広がっていることと、
研究費を施設の建設や設備投資に充てることは認められない。
との文言。おっと、このブログの以前の記事で取り上げたのは主に観測装置にかかるお金だったのですが、それは認められないのでしょうか。この記事だけからはちょっとわかりませんが、施設はダメでも装置はいいのかな?望遠鏡は観測施設?観測装置?例えば人工衛星は許容範囲?公募文章には、ちゃんとした規定が載るのでしょうね。
このプロジェクトに対する内閣府の意見募集も始まっています。「科学技術の発展により実現してほしいこと」を記入するのだそうですが、一般的なパブリックコメント、例えば宇宙基本計画(案)に対するコメントなんかに比べるとはるかに自由度が高くて、というか高すぎて、コメントを書くのがものすごく難しい印象を受けます。例文として
『15年後の日本では、震度5以上の大きな地震が事前に予知できる。』
『日本人研究者により、もっと具体的に宇宙の起源が解明される。』
なんかが挙げられてますが、特に後者みたいなコメントが来たとしてどうするんでしょうかね。お金たくさん配分するのでしょうか。うーん、疑問。もちろん国民のニーズを把握するというのは別に悪くないと思うのですが、それまで広く注目されてなかったところからスゴイものが生まれてくるのが「イノベーション」ってやつだと思うので、普段科学を意識しない人が意見を送るのは難しい。だからこそ有識者会議があるわけで。人気投票やってもあまり意味がないでしょう。となると、この意見募集をどう反映させるんでしょう。難しいですね。
投稿者 平松正顕 : 22:04
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2009年6月16日
世界天文年@エアカナダ
カナダ出張の際に見かけてブログに書こうと思ったきり忘れていたネタを思い出したので、今さらながら書いてみます。
台湾から会場最寄りのトロント空港に行くには成田を経由する必要があって、成田・トロント間はエアカナダのフライトでした。エアカナダに乗るのは今回初めてだったのですが、機内エンターテインメントシステムがかなり新しいもので、たくさんの映画やテレビ番組がオンデマンドで自分の好きな時に見始めることができるというものでした。日本語の番組はほとんどなくて、台湾では日常英語を使っているとはいえ映画で使われるような英語はまだまだなかなか聞き取れないので、なんかわかりそうなのないかなぁといろいろ見ていたら、世界天文年をテーマにしたテレビ番組がありました。
その番組は"400 Years of the Telescope"、アメリカのプロダクション Interstellar Studios (!!) が作った番組です。アメリカの科学研究資金補助団体である全米科学財団NSFと、ハッブル宇宙望遠鏡に搭載されて現在稼働中のすべての観測装置を作った会社Ball Aerospace & Technologies Corp. 他からの資金援助を受けて作られた番組で、タイトルの通りガリレオ・ガリレイから現在の最先端の望遠鏡までの歴史をわかりやすく、著名な天文学者たちのインタビューも交えて紹介していました。機内プログラムには相当数の番組があったので、乗客のうちどれくらいがこの番組を見たのかわかりませんが、思いもかけないところで天文ネタに出くわしたのでびっくりでした。天プラを一緒にやってる高梨くんはずっと前からハワイ便にマウナケアの望遠鏡紹介番組を、と言ってましたが、世界天文年である今年こそチャンスかもしれません。CATVなんかで見ることのできる歴史番組専門のヒストリーチャンネルは、世界天文年のグローバルスポンサーですしね。
しかし、天文学の会議に行く機内で天文学のテレビ番組を見てるなんて我ながらなんという天文ヲタク・・・。
投稿者 平松正顕 : 23:30
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2009年6月15日
星と宇宙のシンフォニー
6月26日に開催される、宇宙がテーマのトーク&ライブイベントのお知らせです。
お時間のある方はぜひ。
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くつろぎのトーク☆ライブ
〜 2009.6.27.土 夜6時半〜 富士見ヶ丘(井の頭線)
〜☆〜*〜★〜*〜☆〜★〜*☆〜★〜*☆〜★
§ 星と宇宙のシンフォニー
http://www.hi-ho.ne.jp/yshioya/ucyuu_no_ongaku/
..・.;:+**〜..:*〜..*+`'*〜.#〜..*+`'*〜.#
夜空をいろどるたくさんの星。その果てには何があるのか―
いま、私たちの生きる地球。
そんなここで、人びとが宇宙に思いをはせる年、ことしは、世界天文年です。
小さな音楽会イベントでゆったり楽しいひと時をすごしてみませんか。
音楽とトーク、コラボレーションライブ。
**
2009.6.27.Sat. 18:30-
出演:
アクアマリン
岡さやか
ゲスト:国立天文台 縣秀彦先生
♪. *・゜#. *・゜♪. *・゜#. *・゜♪. *・゜#
アットホームな木づくりのミニスタジオ風・ライブハウスで、梅雨の夜のひととき、ミュージックとトーク。
スターウイークのテーマソング、100億年の歴史 「COSMOS」のアクアマリン。
生ピアノの幻想とやすらぎの歌、銀河と森の心を奏でる、岡さやか。
テレビでも活躍の国立天文台・縣秀彦氏をゲストに、楽しく不思議な科学トーク。質問コーナーもあります。
..・.;:+**〜..:*〜..*+`'*〜.#
◇日時*
2009年 6月27日(土)
午後6時OPEN 午後6時30分START (9時頃まで予定)
◇場所*
スタジオ ドラゴンカフェ
最寄り駅: 京王井の頭線 富士見ヶ丘駅 徒歩1分
HP・地図 http://www.waterorion.com/studio_dragon_cafe/
162-0082 杉並区久我山5-21-6 センタービルB1
TEL: (03)5346-2069
○定員*
50〜60人
(50名さまを越える場合は、座布団席または立見となります)
○チケット代*
・予約 1名様:2,700円
・当日 1名様:2,900円
・当日、受付にてお支払いください。
・ドリンクは別料金(ソフトドリンク300円、アルコール500円など
ソムリエの資格を持つ方がいます)
★富士山の水が何と100円で飲み放題!
..・.;:+**〜..:*〜..*+`'*〜.#
◆◇◆ ご予約(前日まで)
1、代表者氏名
2、電話番号
3、参加人数
★[Eメールでのご予約]★
ucyuu_no_ongaku@yahoo.co.jp
宛に1〜3を送信してください。
約3日以内に確認のEメールが届けば予約完了となります。
後ほど確認の連絡の来ない場合、お手数ですが、もう一度、ご連絡をお願いします。
★ホームページからのご予約 *イベントのホームページ
http://www.hi-ho.ne.jp/yshioya/ucyuu_no_ongaku/
からもアクセスしていただけます。
◇ご注意
・定員になり次第、予約を締め切らせていただきます。
・会場の混雑等によって、当日のご入場を制限させていただく場合があります。
予めご了承ください。
♪. *・゜#. *・゜♪. *・゜#. *・゜♪. *・゜#
◇出演◇
◎ アクアマリン (星空音楽ユニット)
『星空・宇宙・自然・旅』などを題材に、生命の大切さや
生きることの素晴らしさを歌う。湘南在住。
天文やアウトドア系のイベント出演、プラネタリウムでのコンサート多数。
オフィシャルHP: http://www.aqumari.com/
○ 岡 さやか (ピアノ、歌、即興)
草、鳥の詩、猫、幻想のピアノ。山の中の星空コンサートや
神社仏閣めぐり、ライブハウス、などで活動中。
作品に『水の音』『てのひらの森』など
http://ikebukuro.cool.ne.jp/sayakaok/main.htm
◇◆ゲスト ◆◇:
縣 秀彦(国立天文台 准教授)
NHK教育テレビ・高校理科などで活躍。今回、宇宙のお話をしてくださいます。
§☆<<<<<<<<<<<<<<<<<<
◇主催 星空の音楽実行委員会
塩谷保久、星屑のメロディー(コーディネイト:岡さやか)
Supported by: 星空研究所
>>>>>>>>>>>>>>>>>>§○
星と宇宙のシンフォニー:
www.hi-ho.ne.jp/yshioya/ucyuu_no_ongaku/
投稿者 平松正顕 : 22:48
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2009年6月14日
六本木天文クラブ、間もなくスタート
台北での研究会も終わり、一連の出張もようやく落ち着きました。今度の金曜日には国立中央大学のコロキウムでの研究紹介がありますが、カナダと台北の研究会で高めたモチベーションを維持して進んでいきたいと思います。
研究と並行して、天プラの方でもいろいろと企画が進んでいます。もはや僕はたまに口を出すだけくらいしか貢献できていないのですが、今回お知らせするのは結構大きなお話。六本木ヒルズと協力しての天文イベントです。その名も『六本木天文クラブ』 (六本木ヒルズのプレスリリース、iza!のニュース)。六本木ヒルズ屋上の展望台東京シティビュー スカイデッキで星空を眺めます。実は5月の連休に試験的なイベントを実施していて、僕もちょうど野辺山で観測するために帰国したその夜にちょっとだけお手伝いしたのでした。このときは大々的な告知はしなかったのですがとても好評でありましたし、今後はもっと多くの方に来ていただくために、正式なイベントとしてスタートすることになりました。天文「クラブ」という名称ですが特に入会が必要とかそういうものではなく、星空観望やアカデミーヒルズでの講演会などのイベントの総称です。詳しくはプレスリリースをご覧いただければと思いますが、初回は6月21日、夏至です。毎年夏至には、全国的なライトダウンイベント「100万人のキャンドルナイト」も開かれていて、星空を見るという企画との親和性も高いのです。その後は七夕、夏休みなど適したタイミングでの開催が続きます。
六本木でなんて星見えないだろう、と思うことなかれ。もちろん山間部よりは星が見えにくいですが、月や惑星、一等星などは十分に見えます。むしろ、都会のど真ん中で星を見上げることによって宇宙と地球とそのうえでの人間の存在、なんてものを考えてみるのにはいい機会ではないでしょうか。ガリレオが初めて望遠鏡で宇宙を垣間見てから400年、都心の超高層ビルの屋上で、星空をもう一度。
投稿者 平松正顕 : 20:27
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2009年6月9日
研究会@台北
カナダでのワークショップから金曜日に東京に戻り、土曜日に天文部時代の友人の結婚式に出席し、日曜日に台湾に戻って月曜日から今度は台北での国際研究会 "Millimeter and Submillimeter Astronomy at High Angular Resolution"に参加しています。参加者が200人を超える大きな研究会で、ALMAの観測スタートが着々と迫ってくる中これまでの研究結果をまとめ今後の展望を示す、というのが大きなテーマです。昨日は系外銀河の話題だったのですが、今日からは僕の研究分野でもある星形成のセッションが始まりました。いろんな話を聞いて刺激を受けて、今後の糧にしたいと思っています。
投稿者 平松正顕 : 23:57
| 研究生活@台湾
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