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2012年8月22日

ブログ移行のお知らせ

ごぶさたしております、平松です。

2005年1月から(!)7年近くにわたってここにブログを書いてきましたが、ここで使っているブログシステムにいろいろと制限が多いこと、かといって改良するほどの力量と時間もないことから、ブログを移行することにしました。ここはそのまま残しておきますが、特に過去ログの移動などはやりません。

今後は、天空と地表のあいだ にちょこちょこと書いていこうと思います。

7年の間に天文ニュースや科学政策、事業仕分け関連のことをたくさん書いてきたので、このブログはそれなりに検索にも引っかかるようになり、たくさんの方に読んでいただけました。そんなおかげもあって今は広報を仕事にすることができているわけで、これまで読んでいただいた皆様にお礼を申し上げたいと思います。

引き続き、移行先でニュースの解説その他もろもろ書いていきますので、引き続きよろしくお願いします。

投稿者 平松正顕 : 23:26 | hiramatsu log | コメント (859) | トラックバック (137) | このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - http://www.tenpla.net/cgi/hlog/archives/2012_8_22_321.html

2011年6月5日

六本木ヒルズで講演会

天プラでは六本木ヒルズに協力する形で、2009年6月から『六本木天文クラブ』の運営を手伝ってきました。講演会や森タワー屋上で手の天体観望会など、オリジナリティのある活動をやってきました。立ち上げ時には僕は台湾にいてブログで宣伝するくらいしかお手伝いすることができなかったのですが、帰国もしたことですしこれからはどんどん協力していきます。

というわけで、下記の通り、六本木ヒルズ内のアカデミーヒルズで天文講演会をやります。まだ参加枠には余裕があるようなので、皆様お誘いあわせの上ご参加くださいませ。

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六本木天文クラブ セミナー
太陽系のルーツを求めて 〜暗黒星雲の先にある未知の宇宙〜

2011年06月09日 (木) 19:00〜20:30
申込は上記リンクから。

夜空に輝く星々の中に、地球のような惑星を宿す星はあるのでしょうか?

近年、太陽のような星のまわりを回る惑星(太陽系外惑星)の探査や、今まさに生まれつつある星や惑星系の研究が活発に行われています。その結果、太陽系とは似ても似つかない惑星系が多く見つかってきました。私たちの太陽系は、どうして今のような姿をしているのでしょう?
いろいろな星や惑星系の産み分けはどのように行われているのでしょう?今、星たちの生まれる場所、暗黒星雲を詳しく観測してその謎に迫ろうとする試みが進められています。

暗黒星雲とは、宇宙に漂うガスと塵が集まっているところ。およそ-260℃という極低温の宇宙の雲の中で星や惑星が作られていくのですが、その低温のために暗黒星雲は光を出すことができず、宇宙にぽっかり空いた穴のように見えることもあります。その中を見通すことができるのが、電波望遠鏡。
暗黒星雲からやってくる電波をとらえ、詳しく調べることで星や惑星の誕生の様子がわかります。

そしてその歩みを大きく前進させるのが、現在チリに建設中のALMA(アルマ)望遠鏡。国際協力で進むこのALMAプロジェクトによって、「私たちはどこから来たのか」という永年の謎に解決の糸口が見つかるかもしれません。

今回の六本木天文クラブセミナーでは、電波天文学という切り口から、星たちの間に広がる暗黒の夜空に、私たちのルーツを探ります。

スピーカー
平松正顕 (ひらまつ・まさあき)
自然科学研究機構 国立天文台ALMA推進室 助教
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投稿者 平松正顕 : 22:19 | hiramatsu log | コメント (73) | トラックバック (0) | このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - http://www.tenpla.net/cgi/hlog/archives/2011_6_5_320.html

2011年5月29日

ご挨拶:帰国してます。

気付けば今年はまだブログを書いていないという大変なご無沙汰になってしまいました。

2008年4月より台湾・中央研究院天文及天文物理研究所でポスドク研究員として働いていましたが、この度帰国しまして、2011年3月1日より、国立天文台ALMA推進室助教(電波広報担当)として仕事をしています。大学院時代5年間お世話になったALMA推進室に戻ってくることができました。

台湾での3年間はとても良い経験ができたと思います。海外の研究機関・研究者の仕事の進め方に触れることができ、また友人もたくさんできたことは今後いろんなところで活きてくると思います。特に僕が勤めていた中央研究院天文及天文物理研究所(ASIAA)は国際色豊かな研究所で、台湾人研究者の大半は海外の大学院で学位を取った人たちだし、海外出身の研究者もたくさんいます。前者については、天文で学位(博士号)を取れるところが台湾内にあまりなかったということの裏返しではあるのですが、そういう方たちがいるおかげで欧米の研究機関・研究者との活発な交流が実現していたわけです。日本でも海外の研究者にとって魅力的な研究所づくりを、ということがよく言われていますが、working languageが英語であるASIAAは事務の方々もみんな英語できますし、研究連絡も事務連絡も全て英語。家探しや諸々の手続きについてもかなり手厚いサポートが得られるので、とても助かりました。非アルファベット文化圏は特に欧米の方たちにとって言語の障壁が大きいので、このサポートはとても重要だなと感じます。

さて日本に帰ってからの仕事ですが、間もなく科学観測が始まるALMA望遠鏡、および電波天文学の広報が主な任務です。ウェブページの更新、講演会などの企画の実施、取材対応、その他もろもろやってます。これまでtenpla、国立天文台三鷹の天体観望会、科学技術館科学ライブショーユニバースなどで「天文学をたくさんの方と楽しむ」活動を学生時代からいろいろとやってきましたが、それらの経験や人脈を活かしつつ新しいステージでの活動の幅を広げていきたいと思っています。講演会やサイエンスカフェのご依頼、イベントのご相談などありましたら hiramatsu.masaaki あっとまーく nao.ac.jp までお気軽にお寄せください。

これからも面白い話題、面白い企画をどんどんやっていきたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。

投稿者 平松正顕 : 16:23 | hiramatsu log | コメント (80) | トラックバック (0) | このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - http://www.tenpla.net/cgi/hlog/archives/2011_5_29_319.html

2010年12月23日

ALMAを超えるALMA

宇宙をテーマにした音楽というのはそんなに珍しくないですが、望遠鏡そのものずばりの名前を冠した曲はそんなになかったのではないでしょうか。そんなところに、今年9月に『ALMA』という曲をリリースしたACIDMANはすごい。

もう何度もこのブログで紹介していますが、ALMAというのは日本と台湾、北米・欧州の国際協力でチリに建設中の電波望遠鏡です。僕もこの8月から10月まで2ヶ月間望遠鏡の調整のために出張してきました。

で、その出張中、ALMAのコントロールルームにいるときに、現地に赴任されている日本人研究者の方と話をしていていびっくり。「ALMAというタイトルのCDを出すアーティストがいる」と。公開されたCDジャケットには確かにALMAの日本製造担当分のパラボラアンテナがしっかりと写っています。何でも実際ALMAサイトまでやってきてプロモーションビデオを撮っていったとか。発売は9月で、その前後にはテレビにもたくさん出て、番組によってはそのPVのロケ風景なんかも紹介されていたようです。僕も台湾に戻って来てから、NHKワールドプレミアムで一度その放送を見ました。ずらりと並んだALMAのパラボラアンテナの写真が音楽番組に出てるのはとても不思議な感じ。

プロモーションビデオは、EMIのページで見ることができます。冒頭からALMAのアンテナ(三菱電機製)が登場。白い平原はボリビアのウユニ塩湖だそうでこれはALMAの建設エリアとは別の場所ですが、それ以外の部分ではALMAのアンテナが随所に出てきます。パラボラが1台だけ動いているシーンは、標高3000mのOperation Support Facilityと呼ばれるALMAの施設の中の日本のアンテナ組み立てエリアでの撮影のようです。ヨーロッパアンテナ組み立てエリアの写真は9月23日の記事に載せてありますが、日本のエリアはこの写真のすぐ右側です。さらにPVの2分43秒以降には、標高5000mに設置された7台のパラボラアンテナも出てきます。砂埃が待っているのでわかるとおり、このサイトでは強風が吹くことが時々あります。アンテナを倒して低い姿勢にしてるのは、たぶん強風からアンテナを守るためのサバイバルモード。撮影もきっと大変だったことでしょうね。

この曲のタイトルは、EMIのウェブサイトでは次のように紹介されています。

楽曲タイトルの「ALMA」(アルマ)とは、東アジア(日本が主導)・北米・ヨーロッパ・チリの諸国が協力して、チリ北部のアンデス山中標高約5000メートルにあるアタカマ高地に建設中のパラボラアンテナ66台からなる電波望遠鏡(アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計:Atacama Large Millimeter/submillimeter Array)の略称で、チリの公用語であるスペイン語で「こころ」「たましい」を意味します (国立天文台 ALMA望遠鏡 ホームページ参照 http://alma.mtk.nao.ac.jp/j/)。

「ALMA」のミュージック・クリップは、Vo.&G.オオキノブオが、実際にチリ・アタカマ高地に行き、国立天文台の全面協力を受け、ALMA望遠鏡のもとで撮影を敢行しました。また、ボリビアにある塩の湖・ウユニ塩湖でもロケを行い、楽曲の世界観を見事に表現した壮大で美しい作品が完成しました!!

音楽系のウェブニュースサイトの記事もこの文章をもとにして書かれているようで(例えば、CDJournalの記事)、『ALMA電波望遠鏡』という文字列が相当多くの方の目に触れたんではないかと思います。さらに、シングルCDのみならずアルバムのタイトルも"ALMA"、ツアータイトルも"ALMA"、さらにPVの撮影風景を収めたDVDのタイトルも『scene of “ALMA”〜オオキノブオ チリ&ボリビア紀行〜』。もうALMAだらけ。

僕の友人からは「国立天文台からプロモーションかけたのか?」という質問のメールが来たりしましたが、話によれば(僕は国立天文台の人間ではないので・・・)、むしろACIDMANの側から興味を持ってアプローチしてきたとか。きれいな写真が撮れる光学望遠鏡ではなく電波望遠鏡、しかもまだ建設中のALMAに興味を持ってもらえたのはとてもラッキーで嬉しいことです。

不況や財政難もあって科学の意義や役割が問われることの多い昨今、直接明日の生活を物質的に豊かにするような科学や技術はもちろん大事なんですが、インスパイアされて曲が作られてそれが多くの人に聞かれるとか、そういう方向での科学の果実の還元ももっとあっていいよなと思う、今回のACIDMANの新曲でした。

投稿者 平松正顕 : 22:37 | hiramatsu log | コメント (8) | トラックバック (0) | このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - http://www.tenpla.net/cgi/hlog/archives/2010_12_23_318.html

2010年11月27日

プラネタリウム×プラネタリウム

研究会「星形成ワークショップ」のために3泊4日で日本に帰国し、きのう台湾に戻ってきました。当然ながら東京は台北より寒かったですが、あのくらいの寒さならむしろ心地よいくらいで、天気が悪くてぬるい台北の冬よりは好きですね。

研究会の前日に東京着、終わった翌日に東京発というあまり余裕のない日程でしたが、表題のとおりプラネタリウムを2件ハシゴしてきました。

ひとつめは、駒場祭に出展された東大地文研天文部のプラネタリウム。僕もこの天文部のOBで、10年前(!!)にプラネタリウムを作ったものです。それまでピンホール式だった恒星投影機からレンズを使った方式に変えるという大きなジャンプに挑んだわけですが、さすがに壁は高く、初年度は満足に投影できないまま(辛うじて1度だけ投影したような記憶)駒場祭が終わってしまいました。その翌年、後輩たちが頑張ってくれて完成し、今年はレンズ式になって(僕らの年を0年目とするならば)10年目。駒場祭3日目は13時半ごろ整理券配布が終了したそうで、僕が羽田から駆け付けた15時ごろには最終上映が始まるころでした。その後、部内向け投影で星空を見せてもらいましたが、安定した星空で円熟の域といってもいいかもしれません。いいものを見せてくれた後輩の皆さん、ありがとう、そしてお疲れさまでした。駒祭後のいわゆる「社会復帰」もしっかりね。

その後研究会に参加し、50分の発表もこなし、有益なコメントと今後の協力の糸口も作れたあと、帰国前に六本木へ。

六本木ヒルズでは、天プラとして以前から「六本木天文クラブ」の運営をお手伝いしていましたが、今回は森アーツセンターで開催されるイベント「スカイプラネタリウム」に協力しています(僕は少しだけの協力ですが、天プラの他のメンバーはかなりガッチリ協力してます。右上のポスターにも「天文学普及プロジェクト 天プラ」の文字がしっかり)。メガスター製作で有名な大平貴之氏が総合プロデュースをされているこの企画。恒星投影機メガスターとデジタル宇宙描画エンジンUNIVIEW、そしてasahi.com読売オンラインでも記事になっている「立体プラネタリウム」から、私たちの宇宙の中での立ち位置を感じ取ることのできる企画です。24日は初日でしたが、平日ということであまり人出はないものかと思ってました。ところがあとからあとから人が流れてきて、思ったより盛況。大平さんによると初日の観覧者は2500人を超えたとか。初日とはいえ平日でこれで、「星」のイメージが街にあふれる冬はこれからで、開催は2月までの長丁場となると総観覧者数も結構大きな数字になりそうです。多くの方に楽しんでいただけるといいなぁと思います。

ネタばれになるとちょっとよくないかもしれないのであまり詳しくレポートは書きませんが(というか、ぜひご自分の目で見ていただきたい)、僕はメガスター部屋が気に入りました。人の流れは途切れないもののそんなに混雑もしてない空間で、メガスターの映し出す素晴らしい星空をゆっくりと存分に堪能できました。「マゼラン雲の隣にあるのは球状星団47 Tuc!」とか「銀河中心方向の黒い筋はパイプ星雲!」とかマニアックな感動をするもよし、びっしりと光の点で埋め尽くされる壁面に思わず近寄って手を伸ばしてしまうもよし、ひととおり星座を探した後でゆっくり動いていく星空をぼーっと眺めるもよし、いろんな楽しみ方で時間を過ごせる空間でした。これまでメガスターは一般向け初公開だった青山、旧五島プラネタリウム、日本科学未来館などで何度か見てきましたが、これほどじっくり堪能できたのは今回が初めてでした。とてもよかった。

思えば10年前、まだメガスターが一般公開されていなかった頃、無謀にもレンズ式恒星投影機の開発に挑んだ僕は、おそれおおくも直接大平さんにメールでいくつか質問を送ったのでした。もう何を聞いたか忘れてしまいましたが、それから時は流れて大平さんプロデュースのスカイプラネタリウムにわずかながら協力でき、それと並行して天文部の後輩たちが頑張って完成させてくれた駒場祭プラネタリウムを見ることもできたのは、巡り巡る縁を感じる日本滞在でした。

最後にもう一度、スカイプラネタリウム、本当におススメです。ぜひ。

投稿者 平松正顕 : 23:19 | 海外出張日記 | コメント (20) | トラックバック (0) | このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - http://www.tenpla.net/cgi/hlog/archives/2010_11_27_317.html

2010年10月2日

ALMAの現状を垣間見る

10月になってしまいました。8月21日に台湾を発ってこちらに来てからもう1カ月。早い早い。今はサンチアゴにいますが、来週の金曜日にまた標高3000mのOSFに行って試験観測当番を8日間、それで今回のチリ出張は終わりです。これまでの最長は5週間のチリ出張だったので、2ヶ月の出張なんてどうなるんだろうかと思ってましたが、あっという間です。

日本の国立天文台のALMAウェブサイトには、標高5000mサイトでアンテナが8台になったというニュースが出ています。(山頂のアンテナが8台体制に)。これらは口径12mのパラボラアンテナを持つ電波望遠鏡ですが、このうち1台(右から2番目)が日本が製造を担当したアンテナ、残りはアメリカ製です。日本はこのあともう3台の12mアンテナと12台の7mアンテナを担当していて、12m3台と7m1台は既に3台標高3000m地点で組み上がって性能評価中です。残りの7mアンテナのうち4台は、先日チリに到着したようです。今は山頂には日本のアンテナが少ないですが、まあ早く持って上がればいいってもんでもなくて、組み立て後にきちんと性能を出して問題点をつぶしてから運ぶべきなので、そんなに気にしなくても大丈夫。

こうして次第にモノがそろってきたので、いろいろなところで素晴らしい動画や写真が公開されています。建設前の何もない砂漠もそれはそれで絵になるのですが、現在進行形でデカくて動くモノができてくる様子はまた違った意味でおもしろい。というわけでここでは2つご紹介。

ひとつめは、アメリカ国立電波天文台のALMA Explorer(音が出ます)。ALMAの山麓施設Operation Support Facility、山頂施設 Array Operation Site、それから近くのオアシスの村サンペド

投稿者 平松正顕 : 23:10 | 海外出張日記 | コメント (0) | トラックバック (0) | このエントリーを含むはてなブックマーク はてなブックマーク - http://www.tenpla.net/cgi/hlog/archives/2010_10_2_316.html

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