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2008年5月8日

台湾一か月

台湾に来て一か月がたちました。写真は物理学科の建物7階にある研究室から見る月と新竹市街です。こっちの大学に来た当初に印象的だった細い月が、また見えています。新しい研究室にも引っ越して、外国人居留証も昨日届いて、本格的に家探しも始めて、研究グループの定例ミーティングにも顔を出して、新しいデータも6月から処理を始めることが決まって、思ったよりすんなり適応してあっという間に過ぎた一か月だったように思います。油断してるとすぐにまた次の三日月が見える頃になってしまうので、しっかり仕事を進めていかなければ、と思わせてくれる夜景でした。

投稿者 平松正顕 : 22:25 | 研究生活@台湾 | コメント (0) | トラックバック (0) | このエントリーを含むはてなブックマーク

2008年5月4日

台北出張

金曜日は台北の研究所に出張してきました。午前中はプロジェクトのミーティング、午後は Prof. Abe のコロキウムと新人歓迎のティータイム、それから書類を提出してスーパーバイザーとデータについての相談と、盛りだくさんでした。阿部さんとは僕が学部4年のころに流れ星関係の研究で知り合ったのですが、こうして台湾で再会するというのもなんだか不思議な感じです。

研究所は台湾大学の中にあるのですが、校舎の至る所に旧帝大の面影を残すアーチがあってなんとなく懐かしい感じでした。銀杏並木の代わりにヤシの並木ってところがいかにも南国という風情ではありますが。清華大学も緑が多いですがどちらかというと「山の中」な雰囲気なのに比べ、台大は都会の中の緑のキャンパス、という感じでした。南国特有の植物(バナナとか)も多くて、そういう目でも楽しめます。

ティータイムには、所長のポールから新人が6人くらい紹介されたのですが、日本人が4人もいてびっくりです。これまでも日本人が多かったのに、まだ増えているようです。この研究所は非常に国際的で、基本的にはすべて英語で仕事が進んでいます。夜は新人歓迎会を兼ねた夕食に連れて行ってもらいましたが、台湾人が3人、日本人が4人、あとはハンガリースイスフランスカナダスペイン中国(大陸)と、国際的というかもうバラバラ。こういうところに身を置くことは、大変よい刺激になります。普段いる新竹市とは70kmほど離れているのですが、頻繁に研究所に来るようにとのお達しだし、高速バスで片道1時間半160元(500円くらい)とお手軽でもあるので、それなりの頻度で通うことになるでしょう。

投稿者 平松正顕 : 23:01 | 研究生活@台湾 | コメント (0) | トラックバック (0) | このエントリーを含むはてなブックマーク

2008年5月1日

研究室引っ越し

台湾に来て3週間仮住まいの研究室にいたのですが、ようやく物理学科の建物の研究室再配置が終わったということで、今日移動を済ませました。

写真は、仮住まいの研究室から南の方向を撮った写真です。正面に見える大きな建物は学生寮のようです。その右側に見える建物はすべて大学の施設です。塔のようなものは人文社会系の研究棟。その左、一番奥に見えるのはつい最近完成した『台積館』。最初のパノラマ写真を撮影したところから直線距離で1km離れたところにあるこのビルは、台湾を代表する半導体メーカーの寄付によってできたもので、建物の名前も会社名から来ています。学生寮の左側、手前にあるのは講堂や学食など。少し遠くには見えるのは、すぐ隣にある国立交通(ちゃおとん)大学と一般のマンションです。清華大学の広いキャンパスは緑も多く、大変過ごしやすいです。とはいえ本格的な夏がやってくれば、暑くてそんなこと言ってられないのかもしれないですが。

昨日は台湾の天文学会年会の発表申込み締め切り、今日は7月にミュンヘンの近くである研究会の発表申込み締め切りということであわただしかったのですが、研究室も落ち着いたことだし、本格的に研究を進められそうです。ミュンヘンでの研究会は定員60名のところ100名近い申し込みがあるようで、参加できるかどうかちょっと不安です。一応世界に誇れるデータと研究だと思っているし、それを伝えられるような発表概要を書いて送ったつもりなのですが。研究会の実行委員会によって審査が行われて、お眼鏡にかなったものだけ参加できるわけで、はてさてどうなりますやら。

フォトアルバム

投稿者 平松正顕 : 21:54 | 研究生活@台湾 | コメント (0) | トラックバック (0) | このエントリーを含むはてなブックマーク

2008年4月24日

地震とCAST

今日は台湾に来て初めて地震を感じました。U.S. Geological Surveyのサイトによるとマグニチュード4.7、震央はここから110km南東の太平洋上。じっと座っていたので気づきましたが、ちょっと動いていると気づかないかもしれない程度の揺れでした。

今回の地震の震源の近くに、花蓮(Hualien)という街があります。ここで5月末に台湾の天文学会年会が開催されるそうで、僕も参加することになると思います。天文教育的視点での注目は、Zeiss Planetarium at Bochum の館長 Mrs. Susanne Hüttemeister の講演でしょうか。海外からの招待講演というのは日本の天文学会ではあまりない様な気がします。今回はせっかくの機会なので聞いてみたいものです。先日Trailerを紹介した、世界天文年2009に向けた台湾内の準備状況も報告されるそうです。天文学の発表についても地域の特色みたいなものがあると思いますが、天文教育普及についても「台湾ならでは」といったことがあるでしょうし、要注目ですね。

投稿者 平松正顕 : 00:42 | 研究生活@台湾 | コメント (0) | トラックバック (0) | このエントリーを含むはてなブックマーク

2008年4月22日

天文と気象

台湾ではよく雨が降ります。すっきりとした晴天は、ここ2週間のうちではほとんどなかったように思います。

日本でいうところの気象庁に相当すると思しき組織は、中央気象局でしょうか。このウェブサイトには、台湾全土の天気予報や現在の気象状態、気象衛星(MTSAT=ひまわり)の画像、台風情報などがまとめられています。左のメニューの『天気観測』から『目前天気』を選ぶと、台湾各地の現在の気象状況と過去24時間の気温や降水量の変化なんかが見られます。すでにこちらでは真夏日が到来していたりする様子もわかります。まだ4月なのに。

面白いのは、メニューに『天文星象』という天文のコーナーがあるところです。大学で天文学を研究しているというと、「じゃあ就職先は気象庁?」などと言われたりした経験は、天文やってる人ならあるかもしれません。確かに空見上げてますし、晴れるのか曇るのかという問題は天文観測にとって重要な要素ではありますが、天文と気象が直接関係しているわけではありません。日本の気象庁のページには天文関連のことは書かれていないようですし。東大理学部天文学科の沿革をたどると、大学創設の翌年に設置された『観象台』は1882年に天象台と気象台に分かれ、それ以来分かれたままです。このときの天象台が、今の国立天文台の源流になるわけですね。

で、台湾の気象局のページ、天文現象カレンダーや星座の位置、日の出日の入りの時刻の表などがあるようです。国立天文台の天文情報センターのような役割でしょうか。星座の名前が漢字になっているのも面白いですね。うしかい座が"牧夫"。確かに。いっかくじゅう座は"麒麟"でしょうか。なんだかイメージされるものが少し違うような気もしますね。星座はIAUが決めた88個が世界中で使われているわけですが、こういう翻訳の少しの差で、思い描かれる世界が微妙に違ってくるのかもしれません。

天気予報を知りたかっただけなのに星座の名前まで教えてくれるとは、なかなか面白いサイトです。

投稿者 平松正顕 : 00:36 | 研究生活@台湾 | コメント (0) | トラックバック (0) | このエントリーを含むはてなブックマーク

2008年4月14日

台湾ALMA

先日のエントリーで清華大学のことについて書きましたが、今回は私が雇われている台湾のALMAプロジェクトについてご紹介しましょう。

ALMAの詳細についてはWikipediaの記述に譲るとして(こういうときに国立天文台のページがもう少ししっかりしていれば…)概略を述べると、南米チリの標高5000mの砂漠地帯に合計80台のパラボラアンテナを展開し、これまでの電波望遠鏡と比べて100倍暗いものまで、100倍細かいところまで描き出せるという電波天文台計画です。日本と台湾、北米、ヨーロッパとチリの国際協力により、2012年の完成を目指して目下建設が進んでいます。

一国で作るには規模が大きすぎるので、各国がお金と技術を出し合って建設することになったわけですが、そこに台湾も参加しています。地元の新聞にもちょっと前に記事が出ています。漢字なのでなんとなく意味がつかめると思いますが、世界最大級の天文台計画に台湾も参加しますよ、という記事です。台湾はすでにアメリカのハーバード・スミソニアン天体物理学研究センターと共同で、ハワイ・マウナケア山頂のSMA (Submillimeter Array、漢字で書くと次毫米波陣列望遠鏡)を運営しています。ALMAはSMAを大規模にしたもの、と言えるので、SMAでの経験を活かしてALMAにも参加するのです。

地球には重力があるので、ある程度以上大きな望遠鏡を作るのはとても大変です。そこで、小さな望遠鏡を並べ、それら複数の望遠鏡が得たデータをコンピュータ上でつなぎ合わせ、一つの巨大な望遠鏡として動作させるという仕組みが考案されました。これを干渉計と呼びます。ひとつの望遠鏡を使った観測に比べていろいろと複雑で難しい面もあります。実は私はこの干渉計を使った観測をした経験がないのですが、野辺山にあるミリ波干渉計は運用を終えてしまいました。来るべきALMA時代を前に干渉計の経験を積んでおかねば!と思ったので、SMAも持っている台湾のグループに参加したというわけです。これまでに取りためたデータもたくさんあるということなので、勉強のし甲斐もあるというものです。

投稿者 平松正顕 : 00:38 | 研究生活@台湾 | コメント (0) | トラックバック (0) | このエントリーを含むはてなブックマーク

2008年4月13日

台湾生活1週間

4/8に大嵐のなか成田を発ってから、もうすぐ1週間になろうとしています。まだこれから台湾でやっていくという実感は湧かないのですが、日本から送った荷物も届き、外国人登録用の写真も撮り、だんだんこちらでの生活が本格化してきます。今はまだゲストハウス(招待所)暮らしですが、一か月以内にどこかアパートを見つけて引っ越す予定です。

今いる国立清華大学は、台北から高速バスで1時間半ほど南西に行ったところにある、新竹市にあります。GoogleMapではこのあたり。広大なキャンパスに建物が点在する、理系に強い大学です。清華大学の歴史はWikipediaでも読んでいただくとして、台湾に移ってきたあと原子科学研究所として始まったのを反映して、今でも物理系の力が強いのだそうです。星の誕生や銀河の渦巻きに関する理論を構築したことで(天文学を研究している人の間では)超有名な Frank H. Shu が2006年まで学長を務めていたりもしました。

清華大学の天文研究所のスタッフは6人、全員が欧米で博士号を取っています。うち私とおなじく電波天文をやっているスタッフは2人。ポスドクは、、私だけかもしれません(まだ全体を把握してない)。大学院生や学部生もいて、週一の談話会や実習用の小さな電波望遠鏡の開発など、いろいろな活動がおこなわれているようです。

同じキャンパスに、中央研究院の高等理論天文物理研究中心(TIARA:てぃあら)があります。こちらには日本人を含めポスドクとスタッフが7,8名いらっしゃいます。写真は、そんなTIARAの正面玄関。前述の F. Shu 氏は、退職した今でも年に何度かこの研究所に足を運ぶとか。超の字のつく大御所さんですが、ぜひ一度お話ししてみたいものです。

という感じで、こちらでの研究生活についても綴っていくことにしましたので、お楽しみに。

投稿者 平松正顕 : 01:25 | 研究生活@台湾 | コメント (0) | トラックバック (0) | このエントリーを含むはてなブックマーク

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