2008年10月7日
Nobel Prize
天文学じゃないですが(笑) → カテゴリー:天文学最前線
さて、今年のノーベル物理学賞の受賞者が発表されましたが、
なんと、日本人 3 名!!
これはすごい!!!
受賞されたのは、以下の 3 氏。
南部陽一郎氏(シカゴ大):「素粒子物理学と核物理学における自発的対象性の破れの発見」
小林誠氏(筑波大)・益川敏英氏(京都大):「クォークが自然界に少なくとも 3 世代以上あることを予言する、対象性の破れの起源の発見」
自分も勉強しなきゃ〜。
ノーベル財団のページ:http://nobelprize.org/nobel_prizes/physics/laureates/2008/index.html
日本語のプレスリリースはこちら。
投稿者 KEN : 20:24 | 天文学最前線 | コメント (0) | トラックバック (0)
2008年10月7日
Meteor Strike!
午前中、こんなニュースが回ってきました。
==========
The Minor Planet Electronic Circulars (MPECs) MPEC2008 T50 によると
Mt. Lemmon 天文台で昨日(Oct. 6.28 UT)発見された小惑星 2008 TC3 は、
99.8 - 100% で本日 7 日午前中(11:46 日本時)地球に衝突することがわかりました。
観測は現在も更新中です。現時点ではスーダンの北に落下すると予測されています。
この小惑星は非常に暗く、サイズは 3m - 15m 程度と予測されています。
現時点では、大気中でほぼ消滅してしまうと考えられています。
==========
もちろん、隕石として残る可能性もあります。
時間としてはもう落下しているはずですが・・・どうなったんでしょうね!?
ちなみに、難しくなりますが、軌道要素です。
2008 TC3
Epoch 2008 Oct. 6.0 TT = JDT 2454745.5
M 328.47925 (2000.0) P Q
n 0.68816741
a 1.2705936
e 0.2852397
i 2.32815 +0.33863892 +0.12634979
Peri. 233.95121 +0.37341204 -0.92761256
Node 194.13266 +0.86364757 +0.35152619
P 1.43 H 30.4 G 0.15 U 5
投稿者 KEN : 14:19 | 天文学最前線 | コメント (0) | トラックバック (0)
2008年9月18日
Rugby Ball in Solar System
7 月にマケマケが準惑星となったのにつづいて、
5 個目の準惑星の誕生です。
その名は、
「ハウメア(Haumea)」
ハワイの神話に登場する、多産と豊穣の女神の名前です。
さらに、
この天体には 2 つの衛星が確認されているのですが、
それらにはハウメアの子どもの名前が付けられました。
外側を公転している明るい方の衛星にはハワイ島の守護神「ヒイアカ(Hi'iaka)」の名が、
内側を公転している暗いほうの衛星には水の精霊の「ナマカ(Namaka)」の名が付いたのです。
この、ハウメア、
発見当時は仮符号「2003 EL61」と呼ばれていましたが(小惑星番号は136108)、
その形が、ラグビーボールをさらに細く引き伸ばしたような形をしているということで、注目を浴びました。
自転軸方向の長さは約 500km なのに対して、伸びている方向の長さは約 2,000km もあるのです。
ところで、2006 年夏に定義された惑星、および準惑星の定義には、以下のようにあります。
「じゅうぶん大きな質量を持つため、自己重力が固体に働く他の種々の力を上回って重力平衡形状(ほとんど球状の形)を有し、…(以下略)」
ということは、一見すると今回のハウメア、この定義には当てはまらない気がします。
しかし、ハウメアの質量は冥王星の約 1/3。
ラグビーボールのような形も、他の小惑星のように重力が弱いためにいびつになっているのではなく、
早い自転速度のために強い遠心力が働いて引き伸ばされたためと考えられています。
なにせ、自転周期はたったの 4 時間あまり。
別の天体との衝突によってこのような自転速度を持つようになったと考えられています。
準惑星としては 5 個目、冥王星型天体としては 4 個めになるハウメア。
今後、どのような天体が準惑星に加わるか、楽しみですね。
投稿者 KEN : 17:12 | 天文学最前線 | コメント (0) | トラックバック (0)
2008年9月17日
Look Straight?
カナダ、トロント大学のチームが、
ハワイにあるジェミニ北望遠鏡を用いた観測で、
系外惑星の直接撮像に成功したかもしれない、
というニュースを発表しました。
一部新聞でも報道されたので、ご存知の方もいるでしょう。
#一部新聞には報道に問題を感じましたが…、その話はまた後日。
#でも、思ってたよりもとりあげた新聞社、少なかったですね。
撮像されたのは、さそり座の方向、
地球から約 500 光年かなたにある若い恒星 1RXS J160929.1-210524。
恒星のスペクトル型は K7 型で、太陽よりも低温低質量の星です。
見積もられた恒星質量は太陽の約 85 %、
表面温度は 4060+300-200 ℃ だそうです。
惑星と見られる天体(ジェミニ天文台のサイトでは Companion と呼んでいます)は、
質量が木星の約 8 倍と見積もられており、そのとおりであれば、たしかに惑星と呼べる質量ではあります(※ 1)。
しかし、この質量、天体の光度から大気モデルを当てはめて質量を計算するという方法で求められています。
今回は褐色矮星の大気モデルを用いて計算されているそうですが、これには大きな不定性があります。
パラメータ如何によっては、桁で質量が変わってしまうことがありえます。
今回の、木星の 8 倍というのは最小質量ですから、
たしかにこのままであれば惑星ですが、さらに大きくなってしまう可能性はじゅうぶんにあります。
つづいて問題なのは、恒星とその Companion までの距離です。
見かけの距離で恒星から Companion までは 1 秒角以上も離れています(図 1)。
となると、恒星から Companipn までの実距離は、太陽から地球までの距離の約 330 倍にもなるのです。
これは惑星と呼ぶには遠すぎます。
太陽系でもっとも外側を回る海王星でさえ、太陽から地球までの距離の約 30 倍です。
その 10 倍以上も離れていることになります。
では、なぜ恒星から遠すぎると惑星と呼べないのでしょうか?
これは、惑星の“でき方”を考えるとわかります。
惑星は、恒星が誕生する際に、その周囲につくられる原始惑星系円盤から誕生すると考えられています。
その流れは図 2 を見てほしいのですが(わからなかったらコメントください)、
要は、惑星は恒星の周囲に形成された原始惑星系円盤からつくられる、というところがポイントです。
(こちらにも詳しく書いてあります。)
太陽から地球までの距離の 330 倍の距離に惑星を作るためには、
それだけ大きな原始惑星系円盤が必要になります。
ところが、今回観測された恒星は、質量が太陽よりも小さいのです。
太陽系の場合、原始惑星系円盤の質量は、太陽質量の約 1 %だと考えられています。
ということは、恒星の質量が小さいのに、円盤の大きさ・質量が太陽よりも大きい、
というのは考えにくいのです。
では、惑星自体はもっと内側で作られたけど、何らかの原因で外側に運ばれた可能性はないのでしょうか?
たしかに、太陽系においても、海王星はそのように移動して現在の位置に落ち着いた、という説があります。
とはいえ、恒星の重力を振り切って、そんな遠方にまで移動できるでしょうか?
また、惑星を外側に移動させるためには、もうひとつ、内側に惑星が必要になります(※ 2)。
外側の惑星がさらに外へと移動する分、内側の惑星はさらに内へと移動します。
ということは、その移動量にも限界があるのです。
内側の惑星が恒星に落ち込んでいってしまったら、それ以上移動できませんから。
さらに痛いのは、この天体が恒星の周りを本当に回っているのかどうか、確認できていないことです。
最悪、たまたま同じ方に見えているけど、もっと遠くにある別の星、なんてこともありえます。
たしかに、これだけ離れていれば、公転周期は非常に長くなり、
天体の移動を確認するだけでもそれなりの時間がかかります。
単純に、軌道長半径が 地球の 330 倍と仮定し計算すると、公転周期は約 5995 年。
天体がある天体の周囲を回っている、ということを証明するためには、少なくても 3 回観測をして、
動いていることを確認して、軌道を求めなければなりません。
ちょっと時間がかかりそうです。
というわけで、僕個人の考えとしては、今回見つかった Conmpanion は、
惑星であってほしいとは切に思いますが、残念ながら惑星ではないと思っています。
では、いったいなんなのでしょうか?
ジェミニ天文台の web ページにも書いてありますが、2 つの可能性があると思います。
1 つめは、褐色矮星。
簡単にいってしまえば、連星系のなりそこないです。
恒星と同様、星間ガスが集まってできたのですが、質量が足りず、中心で熱核融合ができなかった。
いずれ、輝きを失い、消えていくでしょう(※ 3)。
2 つめは、浮遊惑星(free-floating)。
これは、惑星状天体なのですが、その名のとおり、宇宙を浮遊している、
なにかの周囲を公転していない天体です。
現在の系外惑星(広く言ってしまえば惑星)の定義では、
惑星は恒星か、元・恒星(※ 4)の周りを回っている必要があります。
つまり、浮遊惑星は、惑星とは呼べないのです。
考えられるのは、この 2 つのうちどちらか、だと思いますが、
浮遊惑星が偶然写り込む、というのは考えにくいので、
結局のところ、褐色矮星に落ち着くのではないかと思っています。
なんだか夢がなくなってしまいましたが、
それでも、系外惑星の直接撮像・直接観測は人類の夢です。
その夢に向かって、様々な観測装置の開発が行われています(※ 5)ので、きっと、近い将来、
間違いなく系外惑星! という天体が直接捉えられると信じています。
皆さんも、楽しみにしていてください。
========================================
※1:
系外惑星には明確な定義はありませんが、
木星質量の十数倍以下を惑星、それ以上 〜 80 倍程度以下を褐色矮星と呼ぶことにしています。
これは重水素による熱核融合を起こせるか否か、を惑星と褐色矮星の境界線にしているのですが、
そもそも惑星と褐色矮星では形成過程が異なるため、上記の点で分けるべきではないという意見もあります。
※2:
海王星の移動は、タイプUの惑星移動(migration)であると考えられています。
タイプUの migration とは、
角運動量(簡単に言えば、回転する力)の渡し合いによって、
内側の惑星はより内側へ、外側の惑星はより外側へ移動していくことをいいます。
※3:
褐色矮星は、自分自身の重さでつぶれようとするエネルギー(重力エネルギー)を解放することによって輝いています。
核融合のように持続的にエネルギーを供給できないため、いずれは冷えて光を出さなくなります。
※4:
恒星が死を迎えたあとの姿、たとえば、白色矮星や中性子星などがあります。
実際に、中性子星には惑星が発見されています。
※5:
日本では、中心の恒星の光を隠して(簡単に言えば、人工的に皆既日食を起こして)、
その光に埋もれている惑星の姿を捉えてやろうと、Hi-CIAO という装置を開発中です。
投稿者 KEN : 21:30 | 天文学最前線 | コメント (0) | トラックバック (0)
2008年6月8日
Does "KIBO" have hope?
6 月 1 日の記事でも取り上げましたが、
いま、星出宇宙飛行士たちによって、ISS の日本実験室「きぼう」の建設が進んでいます。
3 日にはスペースシャトル・ディスカバリーと ISS のとのドッキングが成功。
4 日には「きぼう」の取り付けに、5 日には起動・入室に成功しました。
今後、ロボットアームなどの取り付けを行う予定です。
また一歩完成に近づいた「きぼう」と ISS。
星出さんが入室した際に、「宇宙飛行士募集」の貼り紙をカメラに向かって見せていましたね。
とはいえ、これで安心できるわけではありません。
ISS への主要な交通手段であるスペースシャトルは、2010 年での引退が決まっています。
もちろん、ソユーズやプログレシブ輸送船はありますが、輸送力が落ちるのは目に見えています。
アメリカ自体、月探査・月面基地計画へと軸足を移しつつあり、
今後、ISS の運用に積極的にかかっていく姿勢は見せていません。
しかし、それこそ各国がお金をつぎ込んで作った ISS。
無駄にするわけにはいきません。
日本としても、今後、この「きぼう」をどういう風に利用して、どういう成果を出していくのか、
ヴィジョンが問われています。
簡単な無重力実験なら、飛行機の落下実験など、宇宙に行かなくてもできるようになった時代。
ISS だから、「きぼう」だからできる何かを、見つけなくてはいけません。
現在募集中の宇宙飛行士には、そのような将来性も必要になるでしょう。
言われたことだけをするのではなく、自分がやりたいことを宇宙でする、そういう宇宙飛行士に。
「きぼう」そのものに希望がなくならないように、これからも見守っていきたいと思います。
投稿者 KEN : 20:26 | 天文学最前線 | コメント (0) | トラックバック (0)
2008年5月26日
Phoenix
今日の日本時間午前 8 時 50 分頃、
アメリカ、NASA の火星探査機フェニックスが無事、着陸したとのニュースが入りました。
よかったよかった。
火星探査機ってかなり頻繁に打ち上げられている気がしますし、
実際、ここ 10 年くらいで十数機も飛んでいますが、
実は火星表面への軟着陸は 2004 年ぶり。
成功率は 50% にも満たないそうです。
やっぱり、他の天体へ着陸するというのは、まだまだ難しいんですね。
火星探査機については、最近、マーズ・パス・ファインダーのときに初めて採用されたエアバッグ方式が主流でしたが、
今回はロケットエンジンの逆噴射を利用したタイプ。
これは、30 年近く前のヴァイキング探査機以来でしょうか。
さて、このフェニックス、火星極域探査機ということで、
火星の北極付近に着陸、水が氷として存在しているかなどの探査を行う予定です。
さっそく、ミッション・ウェブページにはフェニックスが撮影した火星表面の画像が掲載されています。
仕事が早い。
あと、おもしろかったのが、
"Team Members Celebrate"と題された写真が数枚、掲載されていました。
着陸成功をよろこぶミッションチームの皆さんの笑顔が印象的です。
JAXA でも、こういう写真出せばいいのに・・・。
すべてのミッションには、その裏側に何百、何千人という人たちが、
それこそ人生をかけて関わっている人もいます。
研究者だけではなく、管制官や技術者、広報担当者。
そんな人たちを、もう少しクローズアップさせてあげたいですね。
投稿者 KEN : 13:14 | 天文学最前線 | コメント (0) | トラックバック (0)
2008年5月7日
send your name2
先日、アメリカの月探査機 LRO の、月に名前を送ろうキャンペーンについて書きましたが、
( 5 月 3 日の記事参照)」
またもや同じような話題(笑)
今、天文学のホットな話題の一つに、系外惑星があります。
この「系外」とは「太陽系外」のこと。
つまり、太陽以外の恒星の周囲を公転している惑星のことです。
1995 年の発見以来、その数は 2008 年 5 月 1 日現在で 280 個を超えています。
観測的バイアスの影響が多いですが、発見されている惑星系のほとんどが、
太陽系とは似ても似つかないようなもの。
たとえば、離心率が大きく、非常に扁平な楕円軌道をもつもの。
また、木星のような巨大ガス惑星なのに水星よりも内側の軌道を公転周期たった数日で回っているもの。
前者を「エキセントリック・プラネット」、後者を「ホット・ジュピター」なんて呼んだりしています。
このような惑星系は、当時の惑星系形成理論では説明がつかないものでした。
ということは、私たちの太陽系がどのようにしてできたのかも、それまでの説明が違っているかも知れいない、
そんな恐れが出てきたのです。
そこで、どんな惑星系の形成も説明できる、汎惑星系形成理論を完成させたい、と天文学者や惑星科学者は研究をしているわけです。
その一端として、系外惑星をより多く発見することは、統計的な議論をする上でも重要なことになります。
実は僕も、卒業論文、修士論文ともに、系外惑星の検出とその物理量の導出をテーマにしてきました。
今でも細々と(?)続けています。
さて、前振りが長くなりましたが、アメリカは来年の 2 月、
その系外惑星をさがす、特に地球型惑星(ここでいう地球型惑星とは、ハビタブルゾーンに位置する惑星という意味です。)の検出を目指した、専用の宇宙望遠鏡を打ち上げます。
その名は Kepler(ケプラー)。
惑星運行の 3 法則を発見した天文学者の名前を冠しています。
→NASA、Kepler mission の web ページ
この宇宙望遠鏡の打ち上げによって、地球型惑星が見つかるのではないかという期待が高まっています。
そしてこの Kepler でも、皆さんの名前を載せましょう!というキャンペーンをやっているのです。
まぁ、地球周回軌道上から観測をおこなうので、LRO と違ってどこかに名前が運ばれるわけではないですが(笑)
もちろん、LRO 同様、証明書(?)が発行されますよ。
この企画は、前にこの blog でも紹介しましたが、来年の世界天文年の企画の一つでもあります。
(4 月 22 日の記事参照)
そのためか、Kepler mission の web ページに行くと、Kepler のターゲット天体がマークしてある星座早見盤もダウンロードすることができます。
ほかにも“太陽系をつくろう”というフラッシュゲームがあったり、なかなか充実しています。
web ページは英語ですが、皆さん、一度のぞいてみてはいかがでしょう?
投稿者 KEN : 21:28 | 天文学最前線 | コメント (0) | トラックバック (0)
2008年5月3日
send your name
現在は、アポロ計画に次いで月探査がブームとなっている時代。
日本は月周回衛星「かぐや」を打ち上げ、現在様々な探査を行っています。
「かぐや」の成果についてはこの blog でも何度か紹介してきました。
中国は月探査機「嫦娥」を打ち上げ、インドも年内に月探査機「チャンドラヤーン」を打ち上げる予定です。
宇宙開発大国アメリカも、もちろん負けてはいません。
2008 年 10 月打ち上げ予定の月探査機に LRO(Lunar Reconnaissance Orbiter)があります。
→NASA のページ
→プロジェクトチームのページ
LRO の特徴は、有人月探査の再開、ひいては月面基地計画のための、月面調査にあります。
有人月探査船の着陸できそうな場所をしらべたり、氷などの資源物質の探査をしたり。
放射線量を測定し、人体への影響も調べます。
さらに特筆すべきは、共に打ち上げられる探査機 LCROSS。
LCROSS は上下 2 段に分かれ、上段を月の南極の永久影にぶつけます。
そのとき、氷が存在すれば、衝突のエネルギーで水蒸気へと昇華するはずです。
この水蒸気を地上と探査機の下段から観測したのち、下段ロケットも月面へと衝突させるのです。
このように、月面に探査機を衝突させるのは、実は初めてではありません。
アポロ計画では、司令船&月着離船を放出したあとのサターン V 型ロケットの第 3 段部分を月面にぶつけ、
月に人工的に地震(月震)を起こして、その地震波から月の内部構造の測定をしようとしました。
しかし、今回は氷が存在していると考えられている、月の極域にぶつけるのですから、また新たな事実がわかってくるのではないかと期待されています。
#月などの天体に人工物をぶつけること自体には賛否両論があると思いますが…。
さて、前振りが長くなりましたが、この LRO の打ち上げに際して、
NASA では、月に名前を送ろう! というキャンペーンをやっています。
思えば、「かぐや」もでやりましたし、小惑星探査機「はやぶさ」のときも火星探査機「のぞみ」のときもやりましたね。
やはり、探査機のことを一般の方たちに広く知ってもらうためには、有効な手段なのかもしれないですね。
自分も送りたい! という方はこちらからどうぞ。
送ると、最初にあったような認定証をもらえます。
皆さんも、月に名前を届けてみませんか!?
投稿者 KEN : 17:13 | 天文学最前線 | コメント (0) | トラックバック (0)
2008年4月12日
full Earth
日本が打ち上げた月周回衛星「かぐや」。
レーダーによる地形図を作成したりと、さまざまな科学成果をあげていますが、
「かぐや」は科学データを得るだけではありません。
NHK が開発したハイビジョンカメラ(HDTV)は、
今までみたことない鮮明な月表面の画像を、
次々と私たちの元へと送り届けてくれています。
その「かぐや」が、「満地球の出」の撮影に成功しました。
JAXA のプレスリリースはこちら。
「地球の出」自体の撮影は、昨年の 11 月 7 日に撮影に成功していますが、
「満地球の出」は今回がはじめて。
なぜなら、「満地球の出」を捉えられるのは、
年に二回、月、地球、太陽、そしてかぐやの軌道が一直線になるときのみだからです。
いや〜、もう、なんともいえない美しさですよね。
灰色一色の地面に、漆黒の空、そこに青い地球が昇ってくるんですよ。
ぜひとも生で見たいものです。
とはいえ、「地球の出」が見られるのは月面上ではありません。
月の周回軌道上です。
月は、いつも同じ面を地球に向けているのは、皆さんご存知ですか?
ということは、月面上から見ると、地球はいつも同じ位置に見えるはずです。
「地球の出」は、月の回りをぐるぐると回る、宇宙船から出ないと見れないんですね。
もちろん、人間が月に行く際は、きっと一周くらいは月の回りを回ると思うので、
月に行けば、きっと見れますよ(笑)
僕は、月に行って、ハンマー片手に好物採集するのと、
月の周回軌道上から「地球の出」を眺めるのが、将来の夢ですね(笑)
この「満地球の出」、もう一つ重要な意味があると僕は思います。
結構、スペースシャトルから丸い地球が見られると思っている方が多いですが、
スペースシャトルの軌道は高度約 400km、そのため丸くは見えません。
静止軌道くらい(高度約 1 万 2000km)離れないと、地球は丸く見えないのです.
そのため、人類として地球全体を初めて見たのは、
初めて月の周回軌道に投入されたアポロ 8 号の乗組員たち、
フランク・ボーマン船長、ジム・ラベル司令船パイロット、ビル・アンダーズ月着陸船パイロットの 3 名。
(ちなみに、初めて「地球の出」を見たのも彼らです)
とはいえ、太陽との位置関係上、地球は丸くはありませんでした。
その後、アポロ 10、11、12、13、14、15、16、17 号が月軌道へと到達しましたが、
丸い青い地球を写真に収められたのは、アポロ 17 号のこの写真のみです。
有名な写真ですよね、これは。
20世紀を代表する写真の 1 枚にも選ばれたとか、そんな話もききます。
その後も、さまざまな探査機が月に向かいましたし、
他の惑星へ向かい際に地球でスイング・バイしたときに地球を撮影していますが、
丸い、そして鮮明な地球の姿を記録したのは、「かぐや」が初めてでしょう。
そういう意味でも、貴重なショットのように感じます。
なにより、この青くて美しい、丸い地球を見ていると、
「地球は一つ」というのを実感しますよね。
この写真を見れば、僕たちが「地球人」であることを強く認識させてくれると思うのです。
そのような意識を広めることができる、今回の映像にはあると思います.
今、マスコミなどに連日登場するチベット問題をはじめとした民族問題、
北海道・洞爺湖サミットの重要議題の一つでもある地球温暖化問題をはじめとする環境問題、
それらを解決するための意識改革に、
「かぐや」が撮った「地球の出」はなりうるのではないでしょうか。
投稿者 KEN : 21:39 | 天文学最前線 | コメント (0) | トラックバック (0)