2007年8月29日

Could see browned moon?

昨日の皆既月食は皆さん、ご覧に慣れたでしょうか?
思ってた以上に日本各地、晴れたんじゃないですか?

mixi やメールによって、僕のところにも様々なところから、「見えた!」という報告が舞い込んできましたよ。
釧路( K さん、I さん)、秋田( K くん)、大阪( H くん)、広島( S さん)、ハワイ( O さん)。
残念ながら曇ってる、雨が降ってきたという報告も山形( S さん)、埼玉( A くん)、茨城( S さん)などからいただきました。
さすが、ネットワーク時代!
瞬時につながりますね☆

さて、我々はどうだったかというと・・・

夕方は若干、希望がもてる空模様で、
TBS の取材も入ったので、とりあえずカメラや望遠鏡の準備。
その後、チーフ判断によりすべての機材の準備に取りかかり、準備万端。
月の出に合わせて中継を開始しました。

東京アメッシュによる監視を怠らず・・・。

このころの天候の推移は決して悪くなかった、むしろ回復に向かってた気さえしました。


しかし・・・!


皆既食開始からすぐのこと、にわかに北の空には黒雲が・・・。
東京アメッシュによると、所沢・川越近辺で雨が降り始めた模様。
雨雲はこのまま東に流れるか、南下してくるのか、中継現場に張り詰める緊張感。

そして、10 分後・・・雨は東京と埼玉の県境、東久留米でも降り始め、
いつでも撤収に取りかかれるよう、準備だけはしておこうということになりました。

そして、そのさらに10 分後・・・

雨の領域が、国分寺市、小金井市、府中市にも広がりました。
しかも、雨雲レーダーの色は真っ赤です。
直ちに撤退を決定。雨に濡れては困る機材から優先して部屋に戻し始めました。
若干、ポツポツと雨が頬をぬらしていく気もしましたが、もう夢中です。


・・・・・・15分後。

可能な限り機材を撤収し、部屋で一息ついていたところで、外からものすごい音。
豪雨です。
間一髪でした。

この日の雨は本当にすごく、
I くんと一緒に武蔵境駅まで Y くんと K くんを車で迎えに行ったのですが、
東八道路は一部冠水する始末。
メンバーは一応、部屋の中で待機はしていたものの、皆既月食はこれで終わりかと思われました。

しかし、ここで奇跡の大逆転(?)が待っていたのです。

実は、ここで合流した K くん、稀代の晴れ男で、
これまでにも君天など、数々の重要なイベントで晴れをもたらした実績を持つ男なのです。
彼を連れて天文台に着いたころには雨も小降りに。

そして、部分食が終わる約 15 分前、2007 年 8 月 28 日、午後 21 時 05 分頃、
そのとき歴史が動いた!(笑)

徐々に空が晴れはじめ、月が見えたのです。
そして、よく見ると、まだ欠けているのがわかります!
せめて静止画だけはと、中継チームのチーフ S さんが屋上に向かって走りました。
(そのとき撮影され写真がこちらです)

自分も、携帯のカメラではありましたが、なんとか写真に収めることができました。
まさに逆転ホームラン。

こうして、波瀾万丈の皆既月食が終わったのでした。
次に日本で見られるのは 2010 年でしたっけ?
次は「皆既」が見たいですね!

==========

ちなみに、僕はこの日、
日大の M さんと一緒に Astro-HS(高校生天体観測ネットワーク)の報告画像を、
webにアップするという仕事もしていました。
高校生たちも、地方によっては観測に成功したグループがありました。
少しでも高校生たちが月食に触れることができて、よかったです。

投稿者 KEN : 14:11 | 2007年度以前の記事 | コメント (140) | トラックバック (4)

2007年8月28日

from NEWTON to Uchu-zu

今日は皆既月食ですね。
国立天文台インターネット中継部隊の一員としては、
非常に天気が気が気でないのですが、
そこは人間の力ではどうすることもできないところ。
信じて待つだけですね。
そろそろ準備しなきゃ・・・。

この報告は明日にでも書きますね。

さて、今日はもうひとつ、嬉しいお知らせが。
皆さん、科学技術週間のときに全国に配布された「一家に一枚シリーズ」の「宇宙図」はご存じですよね?
天プラ有志や国立天文台の職員、、デザイナーの小坂さん、
コピーライターの片桐さん、そして多くの研究者が関わってできたもので、
僕も末端中の末端(笑)で ML には入ってました。

多くの反響があり、かっこいい、といった意見も頂いた反面、
やはり、難しすぎる、という意見を頂きました。

ですよね〜。
僕自身、ちゃんとすべて説明できるかと言われれば、きっとムリです(苦笑)
特に真ん中の宇宙図は、ちゃんと見方を理解していないと、何が何だかわからないでしょう?

そこで、今回、NEWTON から別冊ムックという形で、宇宙図の解説本が出ました。
その名も「時間と空間を軸に描いた 新宇宙図」。

大まかに分けると 2 部構成になっていて、
第 1 部で宇宙図の見方、考え方を詳しく解説、
第 2 部では宇宙図にも記されている宇宙の歴史を解説、という形です。
小坂さんをはじめ、高梨さん、平松さんなど、ポスター製作メンバーが手分けして原稿を書きました。

今まで宇宙図を読んでも、何が何だかさっぱりわからなかったそこのあなた!
ぜひここは、これを買って、もう一度、宇宙図解読に挑戦してみてください!!
きっと、なにかしら見えてくるようになると思いますよ☆

購入はこちら(笑)

投稿者 KEN : 16:55 | 2007年度以前の記事 | コメント (1) | トラックバック (0)

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