2008年2月29日
ジェミニとJCMT
ハワイの山の上で動きが。っていっても地震じゃないですよ。
イギリス、ジェミニに完全復帰
以前から追いかけているこの話題、イギリスの完全復帰という形で終わるのでしょうか。ジェミニのウェブページによると、"a full member of the Partnership"としてイギリスを再度迎え入れ、2008年以降のすべての観測にも参加できるとのこと。ただし、イギリス側が財政難であるのは変わりないので、観測時間の一部を切り売りするそうです。お金の余っている天文学者はこの世に存在しないと思いますが、ここぞとばかりオイルマネーをつぎ込んで天文学分野に乗り出す中東の国とかないんでしょうかね?
JCMTに新カメラ到着
JCMT (James Clerk Maxwell Telescope)っていうのは、ハワイの山の上にある電波望遠鏡で、僕が使っている望遠鏡ASTEの強力なライバル(ライバルって言うと相手に失礼かもしれないくらいのパワーと経験を持っている)施設なのですが、ここに新しいカメラ SCUBA2 が到着したと。写真を見るとかなりデカイことがわかります。このカメラの凄いところは、1万ピクセルあること。普通のデジカメが10メガ(1000万)ピクセルとか言ってるのに1万ピクセルにビビってるのは不思議に思う方も多いかもしれませんが、電波を受信するカメラとしてはこれまではせいぜい100画素のオーダーだったのです。僕が昨年使わせてもらったカメラAzTECも、144画素ですし。それを一気に二桁も上回る画素数のカメラが登場し、めぼしい領域を一気に観測してしまうプロジェクトがいよいよ動き始めるのですから、ライバル陣営としては脅威です。例えば、天空上に帯状に存在する星が生まれてくる領域 (Gould's Belt) を観測するthe JCMT Gould's Belt Legacy Surveyなんかは、僕の研究対象とも重なる部分も多く、うかうかしていられない、というわけです。いやはや、早く論文を仕上げなければ。
そういえばJCMTもイギリスがお金を出している望遠鏡で、新カメラSCUBA2のリリースは、ジェミニにお金を出すことを渋ったSTFCのページにあるのですよね。世界中の同種の観測装置と比べたときの性能の突出具合はジェミニよりはSCUBA2の方が断然上です。一つ一つのプロジェクトにお金がかかるようになってきた今、全方位にお金をつぎ込むことが難しくなってきているのは間違いありません。とはいっても天文学の分野内で潰しあいをしてもつまらないので、なんとか全体のパイを大きく取れるように努力したいものです。
投稿者 平松正顕 : 00:53
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2008年2月13日
イギリス、ジェミニにちょっとだけ復帰?
これまでもお伝えしてきた、色々お騒がせのイギリス@ジェミニ天文台、The e-Astronomerによると双方が再び交渉のテーブルに着くようです。
Update on the UK status in Gemini -- updated February 11, 2008
少なくとも2008年分に関しては、イギリスがきちんと運用資金をを支出して参加するようです。これを受けて前回の決定で取り上げられた2008年前半のイギリス割り当て分観測時間は、イギリスの元に戻ってくるとか。いやー良かったですね。別に僕が観測時間取り上げられたわけじゃないですけど。
イギリスには、直接自分の選挙区の議員さんにメールを送る、"Write to Them" というウェブシステムがあるようです。今回の方針転換にもこういうシステムが影響を及ぼしたのでしょうか? 日本でもいろんな省庁がパブリックコメントを募集していて、先日もISAS関連情報で大活躍の松浦晋也さんが、ご自身が送ったコメントの内容を公開されていたりしますが、「みんなの科学」であることを為政者/官僚にわかってもらうには、族議員なんていない領域だからこそ、やはり直接声を届けることが大切ですね。
投稿者 平松正顕 : 01:37
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