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2009年3月22日

春分星空の旅@台北

昨日、台北の中正紀念堂(蒋介石記念館)前広場で開催された世界天文年イベント、「春分星空之旅」に友達と行ってきました。写真の通り、広場にしっかりした舞台とセット、スクリーンを設営してある立派なイベントでした。こういう屋外イベントにはあまり参加したことなかったので、楽しかったです。

イベントは2部構成、前半は国立台湾大学オーケストラによるホルストの組曲「惑星」の演奏、後半はガリレオの一生を描くミュージカルのようなものでした。

「惑星」の演奏は、シカゴのアドラープラネタリウムが作った映像に合わせて行われていました。上記のページにサンプル映像がありますが、各曲ごとに探査機で観測された惑星の画像なんかがちりばめられています。この映像を手掛けたDr.José Francisco Salgadoによると、もともとシカゴのオーケストラがアドラープラネタリウムに話を持ちかけたのがこの映像製作のきっかけだそうで、今回の台北講演がアメリカ国外では初上演だそうです。とくに画像の解説なんかは入ってないのですが、この映像で何かを学んでもらうというよりは、これをきっかけとして自分でいろいろ考えたり調べたりして欲しい、とのことでした。

後半のミュージカル部分は中国語だったので全然わかりませんでしたが、望遠鏡を作って落体の実験を行って本を書いて教会に咎められる、という一連の流れを歌と劇で表現していました。舞台の奥にピサの斜塔のセットを作って実際にふたつの物体を落としてみるとか、舞台の後ろにある中正紀念堂の壁面までスクリーンとして使うとか、かなり大がかりでした。落体の実験の動画を以下においてみました。

重さが10倍違うふたつの物体を同時に落として、同時に着地する、というものです。この手の実験が自然に(中国語がわからないので推測ですが・・・)劇に組み込まれてるのも面白かったです。

いくつかウェブニュースに出ていますが、こちらの写真が舞台の様子をよく表しています(リンク切れの場合はこちらを)。記事によると6000人の観客がいたようですね。他には、
星空之旅》哇!木星紅斑會眨眼睛
伽利略實驗重現 大球小球同時落
あたりに記事があります。全部中国語ですが、読める漢字を拾っていくとなんとなく意味がつかめると思います。一つ目の記事タイトルは、ホルストの木星の演奏中に映像に出てきた木星の大赤斑のことをいっているのでしょう。二つ目の記事タイトルは「ガリレオの実験を再現、大小の球が同時に着地」くらいの意味でしょうか。ちなみに「伽利略」がガリレオ、「霍爾斯特」がホルストです。

野外コンサートのように舞台の様子を映すスクリーンが左右に二つ、出演者もテレビカメラもたくさんという結構お金のかかってそうなイベントでした。なのに参加無料。電機系の会社ふくめ何社かがスポンサーになって実現したようです。この厳しいご時世に、スポンサー企業には感謝ですね。

台湾での天文年の盛り上がりは今ひとつよくわからないのですが、こういう大きなイベントは何度か開くようです。12月には締めくくりのやはり屋外コンサートが企画されてます。ひとつひとつが大きい分、日本のような草の根的な活動は少ないのかもしれませんが、こういう大きなイベントも新鮮で楽しかったです。

フォトアルバム こちらにも写真を置いておきます。

投稿者 平松正顕 : 19:42 | 世界天文年2009

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