2006年5月5日

サイエンスカフェ@湘南

連休初日の5月3日、逗子の近くにある湘南国際村で「湘南国際村フェスティバル」が開催されました。私は総研大会場で開催されたサイエンスカフェと観望会のお手伝いをしてきました。

総研大(総合研究大学院大学)会場では、総研大の池内了さんによる講演会とサイエンスカフェ「池内 了さんと科学を語ろう」、そして観望会という3点セットの企画が行われました。サイエンスカフェの準備などがあって池内さんの講演を聞けなかったのはちょっと残念でした。

カフェは、総研大の食堂で行われました。収容人数は約40名、総研大の学生2人と僕の3人がそれぞれの研究分野(素粒子物理、生物学、天文学)のトークを10分程度行った後質疑応答、それから講師参加者入り乱れてのフリートーク、という構成でした。天プラでもサイエンスカフェは国立天文台三鷹での天塾サイエンスカフェ、北大CoSTEPと共催でのサイエンスカフェ札幌、その前日に札幌のレストラン「みんたる」で開催した「サイエンスみんたる」、調布飛行場でのカフェ観望会、三鷹のレストランでご近所の方をお呼びしたもの、先日のサイエンスカフェ倉敷、と規模も形も様々にいろいろやってきましたが、僕が講師として出て行くのは実は初めてでした。しかもタイトルどおり池内了さんは会場にいらっしゃいますし、総研大学長の小平桂一・元国立天文台長までいらっしゃるということで、緊張してしまいました。気軽な雰囲気がウリのサイエンスカフェで講師が緊張してちゃいけないのですが。

トークでは、次々見つかる太陽系外惑星の話題をスタートに据えて現在わかっている星形成のシナリオを写真を多用しながらお話しました。ちょっと時間をオーバーしてしまったのですが、そのあとの質問もたくさん出たのは良かったと思います。「金銀は超新星爆発でできるようだが、宇宙が生まれてから地球ができるまでの90億年くらいのあいだにこんなにたくさん金銀ができているのは不思議だ」とか、なかなか厳しい質問も。超新星爆発をする星の寿命は数千万年程度なので、地球が生まれるまでに100回くらいの超新星爆発のサイクルが回ることになるので、そんなに異常なことではない、とお答えしました。ただ、1回の超新星爆発でどれくらいの量の重元素ができるのかは知らなかったので、池内さんに助け舟を出していただきました。

残り二人の話は、ある種の病気に関連する遺伝情報をさかのぼることで探る人類の進化の話と、物質・反物質を探る素粒子物理学の話でした。お二人とも私の話よりも自分の研究分野にフォーカスした内容のように(専門外の私には)感じられました。自分のプレゼンを見ると、少し概論過ぎたかなぁ、と反省もあります。でもお二人の話も専門家から見れば概論で、僕の話も聞いてくださった方から見れば専門バリバリだったのかもしれませんので、そのあたりは感じ方によるのでしょうか。

フリーのセッションでは、何人かの方に声をかけていただきました。プレゼン中でお見せした写真について気づいたこととか、日ごろから持っていた疑問とか。話しかけやすさ、という面では学生がたくさんいるサイエンスカフェはいいですよね。これまでの天プラもそうしてきましたが。全体に、フリートークの時間は来場者各自が講師をつかまえたり池内さんと話したり、よい雰囲気で科学を楽しむことができたのではないかと思います。総研大には研究者がたくさんいますし、「毎週○曜日の逗子駅前のあの喫茶店には科学者がいる」という風にサイエンスカフェを常設化できるといいですね。

カフェのあとは観望会です。急遽作っていただいた立て看板をごらんになったのか、フェスティバルのほかの会場から帰る途中の方も多く参加してくださっていたようです。望遠鏡に並んでいる方がサイエンスカフェの参加者の倍くらいいらっしゃいましたので。観望天体は月と土星、木星。好天に恵まれ、望遠鏡2台がフル稼働でした。僕はノートPC片手にステラナビゲーターをカンニングペーパーにしながら星空解説をしました(翌日左手が筋肉痛でした。筋トレしなくちゃ)。日没直後の薄明に土星がうっすら見える、程度の時間から木星がしっかり上ってくるまでの1時間くらい、多くの方に生の天体の姿を楽しんでいただきました。みなさんに喜んでいただけて、良かったと思います。接近中のシュワスマン・ワハマン彗星についての質問を受けることも多々ありました。残念ながら予想ほど明るくなっていないのでお見せすることができませんでしたが、これほど多くの方がご存知とは思いませんでした。国立天文台も「謎の彗星見えるかな」キャンペーンやってますし、多くのメディアで報道されて関心が高まっている、ということの現れでしょう。もう少し明るくなってくれないかなぁ。

バスの時間などもあり当初の予定より早く望遠鏡を撤収してしまったのですが、新しいお客さんが、、、。僕もきちんと時間を把握していなかったので反省が必要。でもそこは我々、天の川急便の活動などで培ったスピード組み立て→導入で月と土星をご覧いただきました。なんでも1週間くらい前にチラシを見て楽しみにしていらしたとか。大変喜んでいただくことができて、こちらもうれしく思います。あのあたりでこの手の観望会が定期的に行われていればいいのですが、どうなのでしょう。どこかあるかな。

あっという間に終わってしまった、という感がありますが、こちらとしても楽しいイベントでした。湘南国際村は他にも常時イベントいろいろやってるようですし、年に一度といわず日常的に科学に触れる場を総研大で提供していただけたら、新たな科学拠点として地元の方にも親しまれるのだろうと思います。

会場で科学ジャーナリストの横山広美さんとご一緒したので、ブログにトラックバック。横山さん以外の方にも「天プラの・・・」と声をかけていただいて、なんともお恥ずかしい限りですが。また何かイベントがあるときにはお知らせします。

投稿者 平松正顕 : 13:10 | サイエンスカフェ

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コメント

平松さん、こんばんは、横山広美です。ブログのトラックバックありがとうございました。しばらくブログはお休みしますが、今後もどうぞよろしくお願いいたします。

投稿者 ladylake : 2006年9月9日 21:22

横山さん、こんにちは。次なる「別のところでの情報発信」を楽しみにしております。今後ともよろしくお願いします。

投稿者 平松正顕 : 2006年9月11日 12:09

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