< 2008年7月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >

2008年7月8日

両岸直行

大陸台湾間の直行航空便の運航が解禁された先週、Mainland Chinaに帰るポスドク同僚の歓送を兼ねたお出かけに行ってきました。場所は新竹市と台北の間にある鶯歌/山峡 (Yingge/Sanshia)。

彼はもともと先日の四川大地震の震域に近い雲南天文台で博士号を取り、台湾でポスドクとして研究を進め、再び雲南天文台に戻ってポスドクとして働くことになったそうです。9月にパパになるというのも今回の移動の大きな理由なのかもしれません。今でこそ親中派の国民党が政権与党ですがつい数か月前までは対中強硬路線の民進党が与党だったわけで、彼自身の研究活動にもいくらか制限が付いていたとのこと。僕は別に独立派でも統一派でもないですが、そういうところで自由な研究ができない環境ができてしまうというのも理不尽なものです。そういえばこちらにいるクロアチア(だったかな?)出身のVisiting Scientistも、EU諸国の研究機関には直接就職できないと言っていました。いったんEU圏外の研究機関に所属した後なら問題ないらしく、「ヒューマン・ロンダリング」みたいだとこぼしていました。科学の世界といえど政治や社会と無関係ではいられない、ということですね。

Farewell dinner に向かう途中、オーストラリア人ポスドクがスペインの研究機関に移るという話も出ました。そしてDinnerではつい先日台湾に来たインド人ポスドクが合流。これだけ国際色豊かなメンバーを擁する所は、日本ではあまりないでしょう。ここにいると、天文学の研究が世界規模で進んでいるということを頭ではなく肌で感じることができます。

投稿者 平松正顕 : 23:57 | 研究生活@台湾

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.tenpla.net/cgi/hlog/tt-cgi/tt_tb.cgi/167

コメント

コメントしてください




保存しますか? はいいいえ