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2008年9月2日

宇宙の深さ

Technobahnがまたものすごい記事を掲載していたので、いろいろ突っ込みを入れつつ世に出てくる天体写真とは何かを解説するエントリを書こうかと思っていたのですが、あっさり削除されてしまった様子。どこからか指摘があったのでしょう。Technobahnは過去にもかに星雲と"SN1006"という別の星雲を混同していたりして、ライターさんも天文に興味はあるっぽいのに調査がいまひとつ、というなんとも残念な感じになってしまってます。ぜひもっと頑張っていただきたい。

星が好きな人のための新着情報というそのものズバリな名前のサイトも僕はよく見ています。こちらはその名のとおりいろんな新着情報へのリンクがたくさん掲載されてて、研究とは関係なく天文趣味的に楽しめます。

数日前そこに見つけた気になる情報。V1647 Ori(McNeil's nebula)の増光。ご存じない方にはなんのこっちゃ?なタイトルかもしれませんが、要するにとある星雲が急に明るくなった、ということです。この星雲は2004年の初頭に明るくなっているのがアメリカのアマチュア天文家であるマクネイルさんによってとらえられ、通称として発見者の名前で呼ばれています。星座としてはオリオン座のなか、ウルトラマンの故郷として有名なM78星雲(ウルトラマンの故郷はM78じゃなくてM87だという話もありますが、その辺はWikipediaで。。)の近くに出現したので、スペシウム光線!と一部で話題になったりしました。最近暗くなっていたようなのですが、また明るくなってきたようです。

宇宙は不変だと考えられてきた期間も長く、たしかに一般的には天文学的時間スケールは人間の時間スケールと大きく違います。僕が研究している星の誕生だって百万年スケールだし、銀河の進化を研究している人たちの研究対象のタイムスケールは1億年かそれ以上に及ぶでしょう。人間やってる以上その過程を全部見るのは到底無理なので、たくさんの天体を観測したりコンピュータシミュレーションを駆使したりして仮想的に時間軸上を移動してそれらの天体の進化を調べるわけです。一方で、人間にフレンドリーなタイムスケールでの天体現象もたくさんあることが分かってきています。太陽黒点や星の明るさの周期的変動などは結構古くから観測されてきましたが、エックス線やガンマ線や電波などを天文観測に使えるようになり、また大望遠鏡や宇宙望遠鏡が活躍するようになり、人間が知る宇宙の姿は極めてダイナミックなものへと変わってきました。マクネイル星雲の増光は、そんな宇宙の変化が比較的わかりやすい(見やすい)形で現われたものといえますね。夜空の星座から季節の移り変わりを知ることもなかなか趣深いことですが、その星の間の真っ暗な部分で実はいろんなことが起きていると想像すると、夜空もまた違った味わいがありますね。

投稿者 平松正顕 : 22:55 | hiramatsu log

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コメント

カッコいい!興味をそそりますね(^m^)

投稿者 グッチ 財布 アウトレット : 2012年11月10日 07:28

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